【TOEIC Part2 勉強法】応答問題の出題パターンと解き方のコツ

リスニング対策
TOEIC Part2は問題数も多く、このパートを避けてハイスコア取得はできません。

この記事では、Part2の特徴やパターンを紹介しながら、問題を解くコツや勉強法、そして注意点などを紹介します。

サイト管理人がTOEIC900点を達成した時に使った教材は「スタディサプリENGLISH」です。詳しくは、「【TOEIC初心者】スタディサプリENGLISHの評判レビュー【900点】」の記事で紹介しています。

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【リスニング】TOEIC Part2 応答問題とは(概要)

・全25問出題
・純粋なリスニング問題
・1つの質問に対して3つの選択肢
・唐突に問題が始まる
・文章が短く聞き取りにくい
・引っ掛けに注意
・問題が多く単調で集中力が切れやすい

全25問出題

TOEIC Part2は、問題数が25問と非常に多く、TOEICのリスニング問題100問の1/4(4分の1)を占めています。

旧形式の30問から5問減っていますが、きっちり対策して得意分野にしておきたいパートです。

純粋なリスニング問題

Part1では写真が、Part3、4では設問と選択肢が問題用紙に印刷されています。

一方、Part2は、問題文も選択肢も一切冊子に印刷されていない「純粋なリスニング問題」です。

事前情報がなく、流れる内容を事前に予測できないため、苦手とするひとが多いです。

1つの質問に対して3つの選択肢

Part2は、TOEICで唯一選択肢が3つだけです。このため、確率の面でも正答を選びやすいです。
他のパートは全て4つの選択肢から選ぶことを考えると、確率的にも正答を選びやすいです。
・Part2: 3分の1(33%)
・他のPart: 4分の1(25%)
消去法で選択肢を1つでも削ることができれば2分の1(50%)の確率になります。

唐突に問題が始まる

問題番号(例えば、”number eleven”という音声)の後すぐに音声が流れるため、ちょっと油断すると質問文を聞き逃します。

特に、「文頭」が答えを選ぶために重要な単語となるため、聞き逃すと正答を選び出すことが困難です。

文章が短く聞き取れない人が多い

流れる音声は、質問文も選択肢も比較的短いため、聞き取りにくい(聞き逃しやすい)です。

しかし、質問文も選択肢もパターンは決まっていますので、慣れれば「このパターンか」をわかるようになります。

引っ掛けに注意

Part2で正解を選べない理由の1つは、引っ掛け問題にあります。

TOEICの中でも、Part2は「似た音声を使った」引っ掛けが多く、注意が必要です。

音声が聞き取れず、どれが答えかわからなくなると、見事に引っ掛かりますので、きっちり音声を聞き取るトレーニングが必要です。

単調で集中力が切れやすい

25問も似たような問題形式が続くため、途中で集中力が切れやすくなります。

逆に、一度パターンをつかんで、リズムに乗れると、ハイスコアも取りやすいのも特徴です。

 

【リスニング】TOEIC Part2の出題パターン類型と正答例

・Yes/No疑問文
・Wh疑問文
・否定疑問文
・付加疑問文
・選択疑問文
・依頼、提案文
・平叙文
主に、以下のようなパターンで出題されます。
想定される正解1つと間違い例を2つ、それぞれ示してみます。

Yes/No疑問文

YesかNoでの応答が期待される質問文です。

最も一般的な疑問文と言えますが、応答は必ずしもYes, Noを含むとは限りませんので、注意が必要です。

例題
Q. Are you coming to the seminar next week?
(来週のセミナーには来ますか)

 正解例
A. I haven’t decided yet.(まだ決めてません)
→YesともNoとも(セミナーに行くとも行かないとも)言っていません。
ただ、「セミナーに来るか」聞かれて、「まだ決めてない」という自然な会話が成立していますので正解になります。

× 間違い例
B. No, it is not next to the shelves.(いいえ、それは棚の隣にはありません)
→Yes/No疑問文で聞かれて、Noと答えているので、正解のように聞こえてしまいます。
また、nextという質問文と同じ単語で引っかけようとしています。

× 間違い例
C. Yes, she is available next week.(はい、彼女は来週都合が良いです)
→会話として成立しているように見えるが、主語が違うので不正解となります。

Wh疑問文

Wh型疑問文は、What, Who, When, Where, Why, Howなどの疑問詞から始まる文です。

それに対応する応答(Whereであれば、どこか場所を回答するもの)が期待されますが、必ずしもそうではないので、自然な会話が成り立つものを選ぶようにします。

例題
Q. What time does the monthly meeting start today?
(月次の会議は今日の何時に始まりますか?)

 正解例
A. You are running late.(遅刻していますよ)
→はっきりとは時間を答えていませんが、会話として成立しているため、正解になります。
この場合、会議は既に始まっているということを暗に示しています。
もちろん、one o’clockというように、はっきり時間を言うものが正解の場合もあります。

× 間違い例
B. He is meeting our client in Tokyo.(彼は東京でクライアントに会う予定です)
→meetingと同じ音で引っかけようとしていますが、会話として成立していませんので不正解です。

× 間違い例
C. I will finish the report in a month.(報告書は一ヶ月で終わる予定です)
→month(ly)と同じ音で引っかけようとしていますが、会話として成立していませんので不正解です。

否定疑問文

Aren’t youやIsn’t sheといった、否定形で「~ではないですか?」という疑問文です。細かいニュアンスの違いはありますが、TOEICで正解を選ぶことを考えると、「普通の疑問文」と同じように考えて(否定疑問の形を無視して)答えを選びます。

例題
Q. Isn’t the quarterly report due tomorrow?
(四半期報告の締切は明日ではなかったですか?)

 正解例
A. It was postponed next week.(来週に延期されましたよ)
→質問文のdueという単語を聞き取り、締切関係の質問と理解しておき、postpone(延期する)の意味を知っていれば選べる答えです。

× 間違い例
B. Do you have to go by ourselves?(自分たちで行かないといけないのですか)
→質問文のdueと回答のDoの音で引っ掛けようとしていますが、意味が通らないので不正解です。× 間違い例
C. No, she isn’t in the room.(いいえ、彼女は部屋にいません)
→正解に思わせるNo、質問文と同じisn’tという音で引っ掛けようとしていますが、会話が成立していません。

付加疑問文

普通の文(疑問文ではなく)の文末に、don’t you?やwill you?という表現をつけて、確認する意味合いで使われるのが付加疑問文です。

例題
Q. You are on a business trip today, aren’t you?
(今日は出張ではなかったですか)

 正解例
A. It was cancelled.(中止になりました)
→ビジネスの世界、特にTOEICの世界では、予定のキャンセル、変更は日常茶飯事です。
主語が想定したものと違っても、会話の流れが自然な正解を選べるようにしておきましょう。

× 間違い例
B. Yes, I like trip with my family on vacation.(はい、私は家族と休みに旅行するのが好きです)
→質問文と同じtripという単語を使ってますが、質問文では今日の予定を聞いているのと、仕事上の旅行(出張)について聞いているので、不自然な会話になっているため、不正解です。

× 間違い例
C. The business hour of the travel agency is from ten AM to seven PM.(旅行代理店の営業時間は午前10時から午後7時までです)
→質問文と同じbusinessという単語、似た意味の単語(trip-travel)を使っていますが、答えになっていないので、不正解となります。

選択疑問文

この疑問文では、orで繋いで、AかBかどちらか比較して質問します。何と何が比較されているか、どんな場面かをイメージしておくと、正解を選びやすくなります。

例題
Q. Would you like some coffee or tea?
(コーヒーか紅茶はいかがですか)

 正解例
A. No tnanks. I have to go now.(結構です、もう行かないといけないので)
→AかBか選ぶよう聞かれた質問文に対して、どちらでもない回答をするのは良くあることです。
レストランの場面をイメージしておくと、自然な会話になることがわかります。

× 間違い例
B. The copy machine is broken.(そのコピー機は壊れています)
→コーヒーとコピーという似た音でひっかけさせようという選択肢です。
きっちり音を聞き分けることができれば、選択肢から除外できます。

× 間違い例
C. I would like to study abroad.(留学に行きたいです)
→would と like という質問文と同じ単語が使われていますが、全く答えになっていないので、不正解です。
質問文で何を聞かれているのか理解しておけば、除外できます。

依頼、提案文

疑問形の形をとり、依頼や提案の形をとるものがあります。

専門用語では「機能文」と言われますが、この言葉は覚える必要はありません。Why don’t youやHow aboutといった決まったフレーズをおさえておくと、文章の意図もわかり、応答もイメージしやすくやります。

例題
Q. Shall I send the materials for the program?
(プログラムの資料を送りましょうか)

 正解例
A. Do you need my e-mail address?(私のメールアドレスが必要ですか?)
→資料を送るために必要なメールアドレスが必要か確認する応答で、正解になります。
質問返しする応答が正解になることがあります。

× 間違い例

B. Not that I know of.(私の知る限り、そうではありません)
→この表現自体は、TOEICでは頻出ですのでおさえておいて損はありませんが、質問文への応答としては不適切です。

× 間違い例
C. I would rather go there by train.(私は電車でいく方が良いです)
→どこかへ行く手段を答えていて、質問文への答えになっていないので不正解です。
ただ、I would rather receive by fax.のように、別の方法をお願いする可能性もありますので、I would ratherという表現には注意が必要です。

独り言

疑問形ではなく普通の文章も出題されます。

単なる独り言が「質問文」として流れ、それに対する応答を選択肢から選ぶので、応答がイメージしにくいことから、Part2のなかでは比較的難しいとされています。専門用語では「平叙文」とも言われますが、覚える必要はありません。

例題
Q. I would like to make an appointment with Mr. Yamada.
(ヤマダさんとのアポを取りたいです)

 正解例
A. Ask Ms. Sato, she may know his schedule.(サトウさんに聞いて、彼の予定を知っているかもしれない)
→アポを取りたいのであれば、予定や場所の確保の話が想定されます。
正解例では、予定を知っている人を紹介したパターンです。

× 間違い例
B. I was appointed as a member of the board meeting.(私は役員会のメンバーに任命されました)
→質問文のappointment(約束)という名詞とappoint(任命する)という動詞の音で混同しそうですが、ヤマダさんとのアポとは関係無い答えです。

× 間違い例
C. Why don’t you make some extra copies?(余分にコピーを取ってはどうでしょうか)
→全く質問文の応答になっていませんが、makeという単語に引きずられないよう注意が必要です。

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【リスニング】TOEIC Part2の解き方のコツ

・文頭に注意する
・主語を聞き取る
・消去法で解く
・似た音に引きずられない
・テンポを崩さない
・反応、反射(慣れる)

文頭に注意する

どの問題集や授業でも必ず言われることですが、Part2では文頭の聞き取りに集中してください。

場所(Where)を尋ねているのか、時間(When)を尋ねているかで、答えは変わってきます。

出題される選択肢でも、場所について答えるもの、時間について答えるものの両方が混ざってきます。

逆に文頭を聞き取ることができれば、消去法で正解を選べる可能性が高まります。わかっていても聞き取れないのは、音の連結や音の消失によって、知らない単語のように聞こえてしまうからです。

きちんとトレーニングをすれば、必ず聞き取れるようになります。

主語を聞き取る

正解を選ぶためには、主語の聞き取りも重要です。

あなた(you)について尋ねている場合、彼/彼女(he/she)についての選択肢は基本的には正解になりません。

ただ、あなたに尋ねても、「~に聞いて」という第三者が出てくるパターンもあるので、絶対ではありません。

消去法で解く

もともと3つしか選択肢がないので、消去法で1つでも削ることができれば、正解にたどり着く確率は1/2(50%)です。

 そのため、Part2では消去法が他のパート以上に有効な手法になります。

具体的なマークシートの手順は次の通りです。

≪Part2を消去法で解く手順(例:選択肢Bが正解の場合)≫
(1)英文Aが流れる前、鉛筆をマークシートのAのところにスタンバイ。
(2)英文Aが流れて、違うと思ったら鉛筆をマークシートのBのところへ移動
(3)英文Bが流れて、正解ぽいと思ったら(違うと思わなければ)、鉛筆をマークシートBのところのまま、動かさない
(4)英文Cが流れ終わり、違うと思えたらマークシートBを塗る

似た音に引きずられない

引っ掛けに使われる手法が、質問文の単語と似た音を選択肢で使うことです。

質問文の文頭や主語を聞き逃した場合に、ワケがわからなくなると、似たような音が出てきた選択肢に引っ掛かりやすいです。

似た音が出てきたら疑うというのはもちろんですが、やはりきちんとトレーニングして、しっかりしたリスニング力をつけておくことが一番の対策になります。

テンポを崩さない

TOEIC試験中、連続で25問あるPart2ではテンポを崩さないように注意が必要です。

質問文と3つの選択肢が流れた後に、どれが正解かわからずに迷っていると、次の問題が始まってしまう可能性があります。

そうすると、質問文の文頭を聞き逃して、その問題も正解を選べない可能性が出てきます。

それよりは、わからない問題は不正解でも良いと開き直り、次の問題を獲りにいくという切り替えが必要です。

反応、反射(慣れる)

出題された問題に対して、考えなくても反応、反射できるレベルになるまで、トレーニングが必要です。

多くのTOEIC試験問題でトレーニングをすれば、反応、反射で答えが選べるようになります。

【リスニング】TOEIC Part2 勉強法

・質の高いTOEIC問題を解く
・勉強量の目安はテスト10回分
・トレーニングはディクテーションが中心

質の高いTOEIC問題を多く解く

TOEICのスコアアップを目指すのであれば、質の高いTOEIC問題を多く解く必要があります。

問題集の著者が、今現在もTOEICを受験していて、最新の問題傾向をおさえているかが重要です。

TOEICの問題は公開されていないため、最新の傾向を知らなければ、問題は作れません。

受験しなければ傾向を知ることをできないのです。

TOEIC本の著者は、毎回TOEICを受験し、何度も出題される問題パターンを把握して問題集を作成しています。

また、TOEICのスコアアップを目指すのであれば、TOEICに特化した参考書を使うべきです。

インターネット上の動画や、他の英語試験の対策本を使って勉強することは、英語力の底上げには役に立ちます。

しかし、TOEIC対策に特化した参考書を使う方が近道です。

必要な勉強量の目安はテスト10回分

スコアアップに必要な勉強量は、TOEICテスト10回分を目安にしてください。

元のTOEICスコアや英語力次第ですが、10回分取り組めば、ワンランク上のスコアに上がれると思って良いです。

 

TOEIC Part2であれば25問×10回分=250問

 

これだけやれば、このパートの出題傾向を押さえることができますし、耳も慣れてきます。

しかし、単に問題を解いて、答え合わせをして、解説を読むという勉強法では、絶対に力はつきませんので、いますぐやめましょう。

力をつけるためには、Part2であれば「ディクテーション」のトレーニングが効果的です。

トレーニング手順(ディクテーションが中心)

具体的なトレーニング手順を説明していきます。
Part2の対策では、ディクテーションのトレーニングが中心となります。
ディクテーションとは、聞いた音声を「書き取り」することです。英語特有の音の繋がりや音の消失に慣れるのに非常に効果的なトレーニングです。
具体的なトレーニングの手順です。
(1)問題を解く(時間を測って)。
(2)答えを見ずにもう一度解く。わからなければ、何回、何十回と繰り返す(時間無制限)。
(3)完璧に聞き取れたorもう限界(わからない)となったら、答え合わせをする。
(4)英文を見ずにディクテーションする。
(5)ディクテーション後、初めて英文を見る。
(6)精読する。構文を確認して、知らない単語をおさえる。
(7)英文を繰り返し聞き直す。

これだけやると、場合によっては1問あたり10分程度かかります。

一時間かけても、TOEICテストPart2の1回分も終わらないということもあるでしょう。

それでも、このトレーニング手順を絶対に手抜きしないでください。

必ず、何回も音声を聞く、ディクテーションする、精読する、ということを、1つずつやっていきましょう。

なお、ディクテーションのトレーニングを効果的にするのに役立った教材については「【TOEIC初心者】スタディサプリENGLISHの評判レビュー【900点】」で紹介しています。

まとめ

この記事では、TOEICリスニングパートのPart2「応答問題」の出題パターン、解き方のコツ、勉強法を紹介しました。

改めて、まとめておきます。

<TOEIC Part2 応答問題の特徴>

・全25問出題
・純粋なリスニング問題
・1つの質問に対して3つの選択肢
・唐突に問題が始まる
・文章が短く聞き取りにくい
・引っ掛けに注意
・問題が多く単調で集中力が切れやすい

 

<TOEIC Part2 出題パターン>

・Yes/No疑問文
・Wh疑問文
・否定疑問文
・付加疑問文
・選択疑問文
・依頼、提案文
・平叙文

 

<TOEIC Part2 解き方のコツ>

・文頭に注意する
・主語を聞き取る
・消去法で解く
・似た音に引きずられない
・テンポを崩さない
・反応、反射(慣れる)

 

<TOEIC Part2 勉強法>

・質の高いTOEIC問題を解く
・勉強量の目安はテスト10回分
・トレーニングはディクテーションが中心

 

なお、リスニング対策に効果絶大のディクテーションのトレーニングをするためには、音声再生する機器(スマホや音楽プレイヤー)のほか、紙とペンを用意する必要があります。

しかし、スタディサプリENGLISHであれば、ディクテーションのトレーニングがスマホ1台で完結しますので、いつでもどこでもトレーニングができます。

スタディサプリENGLISHについては、こちらの記事で紹介しています。

 

他のパートについては、「TOEIC900点獲得したのでPart別対策と解き方のコツまとめ【全パート】」でまとめています。

人気記事 900点取得者が厳選したTOEIC対策おすすめアプリ9選