私は、TOEICで860点を超えるまで、十分なパート別の対策をすることなく、ひたすらリスニング力とリーディング力の向上を目指してトレーニングしていました。
しかし、TOEIC900点の手前で足踏みすること数年…900点という自分で建てた目標達成することを諦めかけた時期もありました。
それでも、TOEICでハイスコアを獲得するために一大決心をして、各パートの問題傾向と説き方のコツを知り、きちんと対策を立て、トレーニングをしたお陰で、短期間でTOEIC900点に到達できました。
TOEICでは、特定のPartの対策だけをしてもハイスコアは取れません。
全てのPartを網羅的に勉強、十分な対策をして、苦手Partをなくすことが大切です。
この記事では、TOEIC900点を獲得したサイト管理人がTOEICの7パートの勉強法・対策を紹介します。
なお、サイト管理人がTOEIC900点を達成した時に使った教材は「スタディサプリENGLISH」です。詳しくは、「【TOEIC900取得】スタディサプリENGLISHの効果を評価&レビュー【口コミで人気】」の記事で紹介しています。
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Part1(リスニング)写真描写問題
TOEICリスニング最初のPart1は、「写真描写問題」です。
全6問と最も少ない少ない問題数ですが、一番初めのパートですので、つまづくとその後のモチベーションに影響が出てしまうという点で、重要なパートです。
Part1の英文は、他のパートにはない特徴を持っています。
・シンプルな構文が多い
・時制と態が聞き分けられると楽に
・頻出単語をおさえると処理しやすい
・動詞の聞き取りがキモ
・音の消失、連結の聞き取りが難しい
・意外なところを描写される
Part1の解き方のコツは、「消去法で解く」ということです。
TOEIC900点を獲得した時でも、「一発でコレだ!」と答えを選べることはほぼありませんでした。
例えば、選択肢Bが正解の場合では、次のような手順で問題を「消去法で」解きます。
≪Part1を消去法で解く手順(例:選択肢Bが正解の場合)≫
(1)英文Aが流れる前、鉛筆をマークシートのAのところにスタンバイ。
(2)英文Aが流れて、違うと思ったら鉛筆をマークシートのBのところへ移動
(3)英文Bが流れて、正解ぽいと思ったら(違うと思わなければ)、鉛筆をマークシートBのところのまま、動かさない
(4)英文C、英文Dが流れ終わり、どちらも違うと思えたら、マークシートBを塗る
TOEIC試験中に、周囲がマークを塗り始める音が聞こえるかもしれませんが、必ず4つの選択肢を聞いた上で、問題を解くようにしましょう。
詳しいPart1の特徴は、「 【TOEIC Part1勉強法】写真描写問題の出題パターン 解き方のコツ」でも紹介しています。
そして、Part1で確実にスコアを獲得するためには、「ディクテーション」のトレーニングが有効です。
ディクテーションは、英文音声を聞き取り、聞こえた音を正確に「書き取り」するトレーニングで、英語特有の音の消失や音の繋がりに慣れるのに非常に有効です。
具体的には、次の手順でトレーニングを行います。
(1)問題を解く(時間を測って)。
(2)答えを見ずにもう一度解く。わからなければ、何回、何十回と繰り返す(時間無制限)。
(3)完璧に聞き取れたorもう限界(わからない)となったら、答え合わせをする。
(4)英文を見ずにディクテーションする。
(5)ディクテーション後、初めて英文を見る。
(6)精読する。構文を確認して、知らない単語をおさえる。
(7)英文を繰り返し聞き直す。
まとめると、
・Part1対策に有効なトレーニングは「ディクテーション」
です。Part1については、こちらの記事で詳しく紹介しています。
関連 【TOEIC Part1勉強法】写真描写問題の出題パターン 解き方のコツ
Part2(リスニング)応答問題
TOEICリスニング二つ目のPart2は「応答問題」です。
問題文も選択肢も一切印刷されていない純粋なリスニング問題で、唯一選択肢が3つだけのパートといった特徴を持っています。
・全25問出題
・純粋なリスニング問題
・1つの質問に対して3つの選択肢
・唐突に問題が始まる
・文章が短く聞き取りにくい
・引っ掛けに注意
・問題が多く単調で集中力が切れやすい
決して難易度の低いパートではありませんが、以下の解き方のコツをおさえてトレーニングを積み、テンポを崩さずに解くことができれば、高い正答率を確保できます。
・文頭に注意する
・主語を聞き取る
・消去法で解く
・似た音に引きずられない
・テンポを崩さない
・反応、反射(慣れる)
どのTOEIC参考書を読んでも言われることですが、とにかく質問文の文頭を聞き取ることが重要です。
場所(where)を訪ねているのか、時間(when)を訪ねているのか、文頭の疑問詞を聞き取ることができれば正解を絞り込む=消去法で解くことができます。
どんなパターンが出題されるか、どんな選択肢が正答になるかなど「 [TOEIC Part2]応答問題の出題パターンと解き方のコツ」でも紹介しています。
そして、Part2に有効なトレーニングは、Part1と同じで「ディクテーション」です。
(1)問題を解く(時間を測って)。
(2)答えを見ずにもう一度解く。わからなければ、何回、何十回と繰り返す(時間無制限)。
(3)完璧に聞き取れたorもう限界(わからない)となったら、答え合わせをする。
(4)英文を見ずにディクテーションする。
(5)ディクテーション後、初めて英文を見る。
(6)精読する。構文を確認して、知らない単語をおさえる。
(7)英文を繰り返し聞き直す。
Part1と同じで比較的短文だからこそ、手間のかかるディクテーションのトレーニングをするのに最適です。
Part1とPart2の問題でテスト10回分のディクテーショントレーニングを積めば、TOEICリスニング問題の聞き取りがかなり楽になります。
・Part2対策に有効なトレーニングは「ディクテーション」
関連 【TOEIC Part2 勉強法】応答問題の出題パターンと解き方のコツ
Part3(リスニング)会話問題
TOEICリスニングの中で39問(13会話×3設問)と、最も問題数が多いのがPart3です。
また、13出題される会話の長さも約40~50秒と、Part2(15秒程度)の3倍程度のボリュームで、どんどん問題が出題されるため、リズムを崩さないことが大切です。
出題パターンは、
・二人会話(9~10会話)
・三人会話(1~2会話)
・図表(2~3会話)
の3パターンで、最も出題の多い二人会話を得点源にしましょう。
三人会話と図表の問題は難易度が高いので、3設問全て取りに行って全てミスするよりは、1~2問を確実に取るようにします。
そして、会話のパターンも限られていて、慣れると会話のオチも予測できるほどです。
パターンがわかると、リスニングがかなり楽になりますので、主にどんな内容が出るか確認しておきましょう。
・企業間(B to B):配送トラブル、料金関係、地図関係、ケータリング手配など
・お店と客(B to C):サービス申込、旅行手配、クレーム対応(故障)、商品への問い合わせ、リフォーム関連、チケット関連など
・社員間(S to S):在庫の確認、資料の準備、予定の変更、採用関係など
このほか、Part3とPart4では聞きながら解かない=聞くことに集中するなどの注意点があります。
「【TOEIC Part3・4】長文リスニング問題のパターンと解き方のコツ」も読んでいただけると、他のコツもわかります。
また、リスニングのPart3とPart4で共通する解き方のコツは、「設問の先読み」です。
一つの会話問題から次の会話問題までの流れを次の ア)~キ)に分解してみます。
会話終了
ア)1つ目の設問(5秒程度)
イ)無音(8秒程度)
ウ)2つ目の設問(5秒程度)
エ)無音(8秒程度)
オ)3つ目の設問(5秒程度)
カ)無音(8秒程度)
キ)次の問題の説明(Question ~ through ~ refer to the following~)
このうち、オ)カ)キ)のタイミングで、次の会話問題が流れる前に、設問(Q)の英文を先読みしておきます。
Q. Where are the most likely the speakers?
A. *****
B. *****
C. *****
D. *****
Q. What does Mr. Kato request?
A. *****
B. *****
C. *****
D. *****
Q. What does the man mean when he says “Sounds good”?
A. *****
B. *****
C. *****
D. *****
選択肢を伏字(*****)にしているのは、先読みの必要がないからです。
ハイスコアのために選択肢までの先読みを勧める人もいますが、少なくとも私は設問の先読みだけでTOEIC900点(リスニング480点)を獲得できました。
このリズムを崩さないように、13の会話問題を一定のスピードで解いていくことが大切です。
関連 【TOEIC Part3・4】長文リスニング問題のパターンと解き方のコツ
Part4(リスニング) 説明文問題
Part4はPart3と同じく長文リスニング問題で、話すのは一人だけ、比較的固い表現が使われることに特徴があります。
説明文が10問出題され、それぞれに3つの設問が用意されています(3説明文×3設問=30問)。
頻出の主題テーマは、
・電話のメッセージ
・会議の一部分
・空港等のアナウンス
・ラジオ放送
・オリエンテーション
ですので、問題演習の時にはどのテーマに当てはまるかイメージしながら解くと、自分の中にパターンを蓄積していくことができます。
解き方のコツは、Part3と同じく設問の先読みが有効ですが、もう一つ重要なのが「ゾーニング」です。
ゾーニングとは、約40~50秒のPart3とPart4の長文リスニングを「序盤」「中盤」「終盤」に3分割して、それぞれの区分で各設問のヒントを探すことです。
傾向として、序盤には設問1のヒント、中盤に設問2のヒント、終盤に設問3のヒントが出てくる可能性が高いので、ゾーニングを意識すると正答率が高くなります。
関連 [TOEIC Part3・4]長文リスニングのパターンと解き方のコツ
そして、Part3とPart4のトレーニングとして有効なのは「シャドーイング」です。
シャドーイングは、同時通訳者が取り入れていたトレーニングで、聞いた音声を「影(シャドー)」のように追いかけるトレーニングで、英文は見ずに聞いた音声だけで行うため、やや難易度が高いです。
聞いた音声: Shadowing is an act or a task of listening in which …
自分の声 : [数秒遅れて] Shadowing is an act or a task of listening…
詳しいシャドーイングの勉強法は「シャドーイングの正しい勉強法と継続のコツ[TOEICリスニング]」で紹介しています。
Part1とPart2のトレーニングとして紹介したディクテーションも効果が高いですが、長文リスニングであるPart3とPart4では取り組むのに時間がかかってしまいますので注意です。
・Part3とPart4では「ゾーニング」を意識して聞く
・トレーニングは「シャドーイング」が効果的
Part5(リーディング)短文穴埋め問題
TOEICリーディング問題の最初はPart5の短文穴埋め問題です。こんな問題です↓
The project to construct the building in the city is scheduled to be completed April 10.
(A) by
(B) until
(C) with
(D) to意味「市内のそのビルの建設プロジェクトは、4月10日までに完了する予定です。」
ただ、TOEICリーディング問題は解く順番は自由ですので、Part5⇒Part6⇒Part7と順番に解く必要はありません。
Part5は全30問出題されますので、そこそこのボリュームがありますが、Part7に時間を割くためにはPart5はサクサク解かなくてはいけません。
そして、Part5は文法問題とも言われますが、実は語彙問題(単語問題)が4割は出題されますので、文法の勉強ばかりしてPart5で満点を獲れないというのはありがちです。
Part5の解き方のコツの一つは「全文を読む」です。
以前のTOEICでは穴埋めする前後だけを読んでハイスコアが取れましたが、近年の傾向としてヒッカケ問題が増えているため、全文を読まないと正解を選ぶことが出来ません。
Part5の対策は、1,000問解くです。
実は、TOEICでは同じ問題が何回も使われる「再利用」が多いので、Part5の問題を1,000問解けば、見たことのある問題ばかりになります。
・Part5は全文を読まないと正答が選べない
・Part5の問題1,000問解けば楽になる
関連 【TOEICPart5・6】短文・長文穴埋め問題(文法問題)対策 勉強法
Part6(リーディング)長文穴埋め問題
Part6は長文穴埋め問題で、4つの長文にそれぞれ4つの穴埋め箇所がある全16問出題されます。
各長文には、文中に一文を挿入する問題が1問あります(合計4問)。
残る12問はPart5の知識で解ける問題ですので、基本的な解き方や対策は同じです。
Part6で重要なのは、スピードを意識することで、そのために有効なトレーニングは「音読」です。
具体的には、TOEICの問題を使って次の手順で勉強していきます。
(1)時間を意識して解く
(2)時間無制限で解く
(3)解答解説を見て解き方を理解する
(4)全文を精読する(文構造理解と単語調べ)
(5)音読する
(6)一つの問題集を繰り返す
よく意味を理解していない英文を音読することは、砂漠に水をやるのと同じですので、その前の「精読」が重要です。
精読では、英文の構造を理解し、わからない単語の意味や発音を調べて、音読の際に全ての意味が取れるようにしておきます。
・「音読」トレーニングでスピード感を身につける
関連 【TOEICPart5・6】短文・長文穴埋め問題(文法問題)対策 勉強法
Part7(リーディング)長文読解問題
TOEICの最後の砦(とりで)であるPart7は、全54問出題で全てのパートの中で最も問題数が多いです。
この54問の内訳は、
・シングルパッセージ 10題(29問)
・ダブルパッセージ 2題(10問)
・トリプルパッセージ 3題(15問)
ですが、この順番で出題されるため、終盤になるほど読まなくてはいけない英文の数が増えます。
※ダブルパッセージは英文が2つ、トリプルパッセージは英文が3つ出題
出題内容は、
・お知らせ文書:イベント案内、報告書、広告、イベント告知、社内文書など
・手紙・メール:仕事の問い合わせ、クレーム対応、社内通知など
・テキストメッセージ(チャット形式):依頼関連、プロジェクトの進捗確認、アポイントなど
・WEB関連:WEBブラウザの記事、コメント画面、評価など 等々
というような文書の内容で、チャット形式のテキストメッセージが最近になって出題されるようになりました。
事前に多くの問題に触れて、TOEIC試験本番で初めて出会って戸惑うことがないようにしましょう。
解き方のコツは「全文読む」です。
以前は、スキミングやスキャニングといったナナメ読みでも正解を選ぶことができましたが、今では全文を読まなくては正解することができません。
そのためには、速読力を身につける必要がありますが、一朝一夕(いっちょういっせき)では身に付きません。
毎日1題Part7の問題を解いて音読トレーニングすることを義務付けて、日々焦らずに少しずつ勉強していけば、必ず力をつけることができます。
TOEICを最後まで解ききるだけのスピードが身に着いたら、TOEIC900点を取るための準備が出来たと言えるでしょう。
・全文読むために、毎日1題解いてスピードを身につける
関連 【TOEIC Part7対策】リーディング長文読解の音読勉強法 解くコツ
まとめ
この記事では、TOEICの各パートの特徴、解き方のコツ、勉強方法を紹介しました。
TOEICはパートごとに特徴があり、攻略してスコアアップをするためには、その特徴を理解しなくてはなりません。
私がTOEIC900点を達成できたのは、全パートの特徴を理解して十分なトレーニングを積んだからです。
これらのトレーニングを効率的にできたのは、スタディサプリENGLISH TOEIC対策コースという教材のおかげです。
スタディサプリENGLISHについては、こちらの記事で紹介しています。
【TOEIC900取得】スタディサプリENGLISHの効果を評価&レビュー【口コミで人気】